オルネ ド フォイユで最も古株のスタッフチノは、
南ドイツに住んでいます。
海外暮らし、いいですよね。
外国に行くのは、ちょこっとハードルが高いこの頃ですし、
海外の風を運んできてもらいましょう。
オルネ ド フォイユで最も古株のスタッフ
チノは、南ドイツに住んでいます。
海外暮らし、いいですよね。
外国に行くのは、ちょこっとハードルが
高いこの頃ですし、
海外の風を運んできてもらいましょう。

ドイツ在住スタッフ・チノ

2005年よりドイツのミュンヘンに在住。リモートワークでWEBショップの制作を担当しています。旅行、山歩き、甘いものが好き。

02「アドベントと甘いもの」

クリスマス前の4つの日曜日を含むアドベントの期間。2022年は12/25が日曜日にあたったため、最も早く11/27にアドベントが始まる暦巡りでした(遅い年は12月に入ってから始まります)。

各地でクリスマスマーケットもオープンし、街は楽しげなムードに包まれています。とても賑やかですが、底抜けのお祭り騒ぎとは違う落ち着きや温もりを感じるのは、キリストの降誕を待ち望むという宗教的な意味や、家族中心のイベントだからでしょうか。

ミュンヘン市庁舎前のクリスマスマーケット。通り過ぎるだけでも楽しい気分に。ツリーはライトアップだけでオーナメントのないシンプルなものです。

クリッペン(キリスト降誕場面を再現する人形)のスタンド。

ほとんど遊園地みたいですね。

グリューワイン(ホットワイン)のスタンド。このお店は素焼きのカップで出してくれます。アツアツなのでやけどに注意。


我が家ではツリーは立てないのですが、アドベントクランツを毎年テーブルに飾っています。アドベントクランツは、丸いリースの上に4つのキャンドルを立てたもの。日曜ごとに一本ずつキャンドルを灯していきます。

完成品も売っていますし、自作する人もいます。自分は葉っぱのリースだけ買ってきて、キャンドルを立て、木の実などで少し飾り付けしています。壁掛けのリースと違い置くだけなので、しっかり作り込む必要がなくて簡単です。

キャンドルはホルダーをリースに突き刺すだけ。真ん中に松ぼっくりを詰めて、家にあったドライの赤い実をアレンジしてみました。太いキャンドルを使うのが一般的ですが、食卓に似合う細いキャンドルにしています。

市場のリース売り場。おしゃれなものにも惹かれるのですが、シンプルなものを購入。


そして、アドベントと切り離せないのが甘いお菓子の数々。ドイツのクリスマスケーキ、シュトーレンは日本でもすっかり有名になりましたよね。美味しいのはもちろんですが、日持ちする点が売り手にも買い手にも便利なので、ブームになるのも納得です。

駅で見かけた広告。「ドレスデナーシュトーレンは認証マークのある本物を。」

シュトーレンは少し特別感がありますが、それよりも気軽によく食べられているお菓子にレープクーヘン(Lebkuchen)があります。英語だとジンジャーブレッド、フランス語だとパンデピスですね。

茶色っぽい見た目で地味なのですが、バリエーションがたくさんあって、地方によっても呼び名が違ったり、でも食べてみるとどれも似たような味で・・・というのがレープクーヘン。

クリスマスマーケットにて。茶色っぽいのは大体レープクーヘンです。

この丸いエリーゼンレープクーヘンと呼ばれるものが、一番ポピュラーなタイプ。小腹がすいた時にもちょうど良いサイズです。

これはショウガのコンフィが程よいアクセントになっていて美味しかったです。オブラートに載せて焼かれています。

シナモンやナツメグ、ショウガなどスパイスたっぷりのクラシカルな味わい。食べた瞬間ウマイ、となるお菓子ではないかもしれませんが、クリスマスになると不思議と食べたくなり、どこか安心感を覚える味です。

お菓子屋さんやパン屋さんでも売られますし、スーパーには秋口から並んでいます。クリスマス菓子の半分はレープクーヘンかも、という印象です。でも、これは日本では流行らないかな。

チョコがけ、ナッツトッピングなどドーナツみたいなバリエーション。でもシンプルなオリジナルタイプ(写真左の方)が一番美味しいと思います。ドイツではニュルンベルクのレープクーヘンが有名です。

オーナメントのように飾れるものも。

お菓子の家(魔女の家)もレープクーヘン生地でつくります。


そして、家ではせっせとクッキーを焼いています。ホロっとした三日月形のバニラキプフェル、カリッと薄いシュペクラティウスなど、クリスマス時期によく食べるクッキーもありますが、家庭では好きな種類を好きなように作って楽しんでいるとおもいます

缶に入れて置いておくとついつい摘んでしまうので、切らさないようにするのが大変。もちろん買ってきてもいいのですが、この時期だけは自分で焼かないと気が済まないのですよね。

下手くそなアイシングも許せちゃうのがクリスマス。

このジャムサンドのクッキーにはシュピッツブーベンとという名前があります。悪ガキとかいたずらっ子という意味で、笑った顔のように目と口を型抜きしたものもあるのですが、穴が一個でもシュピッツブーベンと呼ばれます。


約1ヶ月近く続くアドベント。たとえキリスト教信者でなくても、無視できない素敵な風習や美味しいものがいっぱいです。寒い季節をポジティブに過ごすために、その楽しみをお裾分けしてもらっている。そんな気持ちでドイツのクリスマスを過ごしています。

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