オルネ ド フォイユで最も古株のスタッフチノは、
南ドイツに住んでいます。
海外暮らし、いいですよね。
外国に行きたい気持ちがムクムク出てくるこの頃ですし、
海外の風を運んできてもらいましょう。
オルネ ド フォイユで最も古株のスタッフ
チノは、南ドイツに住んでいます。
海外暮らし、いいですよね。
外国に行くのは、ちょこっとハードルが
高いこの頃ですし、
海外の風を運んできてもらいましょう。

ドイツ在住スタッフ・チノ

2005年よりドイツのミュンヘンに在住。リモートワークでWEBショップの制作を担当しています。旅行、山歩き、甘いものが好き。

04「虫にやさしい?街の風景」

ドイツの5月から6月は、一年でも一番気持ち良く過ごせる季節。木々の葉が一気に青々と茂って街の表情が一変します。街ゆく人も開放感にあふれ、観光客も増えて賑やかに。

晴れた日には強い日差しをジリジリと肌に感じますが、木陰や室内は涼しく快適。まだすこし肌寒さを感じる朝の冷気も逆に心地よく、窓をいっぱいに開けて、ためらわずに換気できるのが嬉しい、そんな季節です。

もさもさと茂ったカスタ二エン(マロニエ)に燭台のように花が咲くのを見ると、なんとも言えず嬉しくなります。

木陰のビアガーデンも心地よく、近所の人から観光客まで人気です。ビアガーデンにカスタニエンが植えられているのは、元は地下の貯蔵室を暑さから守るためだったそう。葉が大きく密になるカスタニエンが、うってつけだったのですね。緑のテントの中にいるようでとても気持ちいいです。

ところが、今年の南ドイツの5月はずーっと雨続き。まるで梅雨のようでした(湿気が少ないのは救いです)。

5月下旬になって、ようやく晴天の日が続くようになったので、おあずけになっていたハイキングの予定を立てたり、ベランダに花を植えたりし始めました。

そういえば、窓辺やバルコニーを飾る花といえばゼラニウムが定番でしたが、最近は「ミツバチにやさしい」あるいは「昆虫にやさしい」花を育てましょう、という意識が広がって、野の花のようなナチュラルな感じの植物を取り入れることが増えています。

今年のミュンヘン市庁舎のバルコニーの花。以前は定番のゼラニウムで飾られていました。
虫にはやさしいかも知れないけれど、ちょっと寂しい?

南ドイツの伝統的な家には、やっぱりゼラニウムが似合いますね。見事に仕立てられていて、いつも関心させられます。

ゼラニウムは丈夫でずっと花を咲かせてくれるので、デコレーションとしては便利な植物ですが、蜜を求める昆虫にはやさしくないそうです。

バルコニーだけでなく、公園や路上などの公共空間の植栽にも「虫にやさしく」の動きがあって、街中の一角にナチュラルな草地ができていたりします。

ある朝、久しぶりにイングリッシュガーデンにジョギングしにいったら、おおきな花畑が出現していました。ふつうの草地だったところを再自然化する試みのようです。

街中の道端もこんな感じでワイルド。ひと昔前なら手入れが行き届いてない、といわれたはず。

空き地に勝手に生えてきたような様相ですが、ちゃんとセレクトした植物が植えられています。

散歩していたらこんな場所も発見。森の中の幼稚園って書いてありました。メルヘン!

すこし郊外のほうへ行くと、養蜂しているのもよく見かけます。

はちみつが大好きで、毎朝パンにつけて食べたり、お腹が空いた時にスプーンですくって舐めたりしてます。死ぬ前に最後に食べたいものの一つかも(笑)。

ミツバチには元気でいて欲しいので、我が家でもできるだけ虫にやさしい植物を植えています。ラベンダーやキャットミントなど。ナスタチウムにはマルハナバチがよくきています。

虫にやさしい植栽はメッセージ的な面も大きく、昆虫の種を救えるほどの実効性は少ないかも知れません。でも、虫の恩恵を受けていることや生態系のバランスに思いを致すのは大事ですね。

都会での暮らしの中で風に揺れる自然な草花を眺めたり、ちょっと立ち止まって花に集まる虫を観察したり、それだけで癒されます。虫にやさしい街の風景は、人間にも安らぎをもたらしてくれそうですよ。

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