みなさま、造花というとどんなイメージをお持ちでしょうか?
実は近年、インテリア業界では造花の新しい波がきています。 クオリティが上がっていて、海外でも造花をよく目にするようになってきました。
今回は、暮らしが楽しくなる造花の取り入れ方をインテリアスタイリストの中田由美さんに教わりました!
今までの造花のイメージが覆るような素敵なスタイリングをしてくださいましたので、中田さんにお話をお伺いしながらご紹介いたします!
造花を使ったスタイリングはいかがでしたか?
造花は光や水のことなどを考えなくてよいので、置く場所に制限がなく自由度が高いと思いました。 例えば、閉じられた場所や高い場所。
生花だとメンテナンスが難しかったり、ドライフラワーだと崩れることがあったりと、お花やグリーンを取り入れるのが難しいかな?と思っていた場所に是非造花を取り入れてみてほしいですね。
ガラスドームの中にちょこんと造花を
また、実際にスタイリングしてみて、造花ならではの楽しみ方も色々と見つかりました! 造花はお花の可愛らしさもありつつ、オブジェやプロダクトのような感覚でも扱えます。
茎のワイヤーの特性を生かして遊んでみるのも面白いですし、細かく枝分かれしている造花はバラして、余すことなく楽しむことができます。
太くて切りにくい場合は、周りをハサミで少し切ってから、ペンチでワイヤーを切ってみてください
中のワイヤーを活かして、カーテンタッセルのように!
造花というとプラスチック感が強いものも多いですが、今回オルネでお取り扱いされる造花はしっとりとした質感のものが多いので、空間に馴染みやすいと思います。
今回のスタイリングについて教えてください!
全体的に北欧のソフトミニマルなトーンからインスパイアされたモノトーンやニュートラルカラーでまとめています。 そこに造花の魅力でもある色をコーナーごとにインテリアにマッチするよう組合せています。
また、落ち着いた空間の中にも、季節的に軽やかさも欲しいので、ガラスやラタン、リネンなど合わせていくモノの質感で季節感も一緒に楽しめるようにしました!
壁面に1本そのままバサッとしたものを貼ってもポイントになるし、バラして余ったものをちょこっと貼っても可愛いですよ。
ボリュームのあるものとラインの細いものとをあわせるとよりリズム感が生まれます。 ドライフラワーよりも気兼ねなく扱えるから、気分によって場所を変えられるのも造花ならではの良いところですね。
お気に入りの写真やグラフィックと合わせたり、自分らしさやテンションアップ!なコーナーを壁面に作ることができるので、自由な感覚で楽しんでみてほしいです。
高い位置に置く場合、水の取り替えは大変ですし、生花は難しいですよね。 でも寂しくなりがちな棚の上段に華やかさが欲しい!そんな時は造花がオススメです。
ドライフラワーより選べる色の幅が広いから、インテリアに合わせて色をセレクトできるのも造花ならでは。 今回はシックな雰囲気にしたかったので、シェルフ下段に飾ったアイテムの色に合うよう、上段にはダークカラーの造花をセレクトしています。
大胆に造花を切り離して、花器に合うように気持よいボリュームを探ってみても楽しいですよ。
そんな小さな気遣いが、いけたあとの見た目の違いを生んでくれるし、自分にとって気持ちの良いバランスってなんだろう?と考えることが、お花や花器、それに対する自分の感覚の発見につながります。
また、切り離して余ってしまったものは、ケースの中に飾ってみても。
ドライフラワーに比べると色が鮮やか、という点も気分があがるポイントかもしれません。 茎のワイヤーがある程度好きな方向に向けられるので、入れるものに合わせて枝の向きを微調整できるのも造花の良さですね。
なんでもない小さなもの達との組合せも、造花のかわいらしさでなんだか特別なものに見えてきますよ。
こちらで使用している造花はサイズが大きいので、長さを短く調整して先をフックのように曲げています
造花は茎がワイヤーなのでフック状にできます。 結んで止めて、のような作業がなく、掛けるだけなので素早くデコレーションが完成できます。
今回はたくさん掛けて小さなカーテンのようにしましたが、例えば、壁に麻ひもをマスキングテープでとめて掛けてガーランドのようにもできるし、フックがあればフックにさっと1つ掛けてもその場所に華やかさが生まれますよ。
茎のワイヤーを利用して、ナプキンリングのように巻くと簡単なおもてなしのデコレーションの完成。 これは造花をバラした時の残りを使ってみました! 何度も使えるのもうれしいポイント。
シックなカラーのテーブルコーディネートは鮮やかな造花の色が良いアクセントになります。
大きめの造花は1本でもボリューム感たっぷりなので、大胆に床置きにしてみました。 空間に華やかさがでて、家具の横にそっと添えると、小さな森のような景色になりました。
窓際には1本でも様になるものものをさっといけてみました。 合わせるときに色のトーンを揃えると簡単にコーナーにまとまりがでます。 同じ色をまとめていけてもシックですよ。 光のきれいな場所にはガラス花器の透明感や軽やかさがピッタリ。 お花に合わせて花器の色をコーディネートしても楽しいし、その逆パターンも。
ケース内や小皿に置いたり。ここでも余った枝が大活躍!
中田さん、素敵なスタイリング、そして貴重なお話をありがとうございました!
DIY感覚で様々な楽しみ方ができるのは、造花ならではの良さですよね!
お部屋の雰囲気や季節に合わせて、「造花」という新たなアイテムで彩りや遊び心を加えてみてはいかがでしょうか。
*中田 由美|インテリアスタイリスト*
建築を学んだ後、2005年よりスタイリスト神林千夏氏(Studio Early Birds)に師事。 2013年フリーランスとして独立。インテリア誌や広告等撮影のスタイリングを中心に、イベントの展示構成や、ショップやウィンドウディスプイのディレクションやデコレーション等、空間とモノにまつわることを幅広く手がける。