築50年の平屋はこだわりとセンスの宝庫だった!「榊麻美植物研究所」主宰・榊麻美さん〈前編〉
「自分の好きな世界観」や「自分らしさ」を大切にして暮らす方の住まいにスポットをあてる企画「おうち、おじゃまします」。当店のオーナー・谷が、その方のお宅へ伺い、家や暮らしに対するこだわりや考え方についてお話をお聞きします。
第2回目は、「榊麻美植物研究所」主宰・榊麻美さんです。前編では、「アトリエ」&「榊さん流・小物や置物のディスプレイ」についてご紹介いたします。
榊さんのお宅は動画でもご覧いただけます(動画は本記事の最後にあります)。
榊麻美さん
静岡県生まれ。アパレル業を経て植物の世界へ。2015年、東京にて榊麻美植物研究所の屋号で活動を開始。2020年、結婚を機に長野・諏訪に移転。苗木の生産と育成のほか、盆栽に使う植木鉢も自ら作陶している。
公式HP(オンラインストアでは作品も販売中)
「植物と共に暮らし、それぞれの個性を知り学び伝える事。山々や野に生きる身近で素朴な草木の魅力をうつわの中に映し出す事。植物とのよりよい向き合い方を伝える事。また植物にまつわる様々なことを自分なりに落とし込み形にしています」(榊さん)
榊さんの「おうち」
ダイニング、寝室、アトリエ、客間、トイレ、バスルームのある平屋
内見して即決!諏訪湖を一望できる自宅兼アトリエ
今回、谷が訪れたのは、長野県諏訪市にある榊麻美さんのご自宅兼アトリエ。もともとは、5月に当店で行われた榊さんの作品の展示販売会「季・憶」のための打ち合わせで訪れましたが、あまりに素敵なお宅だったので急きょ取材をさせていただくことに。
榊さんは2020年の10月に東京からこの土地に来て、築50年の平屋でご主人と暮らし始めたのだとか。もともと、古いものや木の温もり、自然が大好きな榊さんは、「この家を内見し、全体の雰囲気、広い庭、目の前に広がる景色の良さに惹かれ、ほぼ即決で住むことを決めましたね」といいます。
庭に面したアトリエの入り口。「家の状態がとても良かったので、リノベもほとんどせずに済みました」(榊さん)
家からは諏訪湖が一望!この景色を見ながら日々作品づくりを行っている。
窓が多く、太陽の光がたっぷりと差し込むアトリエ。日中はここで作業している。
思わず真似したくなる、ディスプレイの仕方
榊さんのお宅には、素敵なうつわや可愛いらしい置物、拾った石や流木、自然のもので作った小物などがたくさん!何気なく置いているように見えるのに、決してごちゃごちゃしていないのが不思議です。
その秘訣を伺うと、「うつわ類を並べる棚、動物の置物を並べるコーナー…というように、ある程度カテゴリーを分けて並べています」と教えてくれました。榊さんのセンスが伝わってくるディスプレイ術、必見ですよ。
アトリエの一角。赤茶色の砂壁に飾られているのは、イラストレーター・林青那さんのうちわ、器屋さんで器を買った際にもらったポスターなど。「白いポスターだったので、こういう壁の色に合うかなと思って」(榊さん)。たくさん並んでいるのは、榊さんが作陶した植木鉢。
リビングにあるマス目棚。旦那さんが勤める、上諏訪にある古材を売るショップ「ReBuilding Center JAPAN(リビルディングセンタージャパン)」で購入。お気に入りのうつわ、拾ってきた石や流木、郷土玩具などが並べられている。
マス目棚には、たんぽぽの綿毛も。綿毛が開く前に干して、開いたらハードスプレーで固めるとこのようになるのだとか。
神棚として使用している作り付けの棚。頂き物の花器や小物なども飾っている。
動物好きの旦那さんが、古道具屋さんで見つけたりして集めた熊のオブジェ。
神棚の手前にあるこちらの動物の置物も、旦那さんが集めたもの。榊さんが、アイロン台に可愛らしくセンスよく並べている。「今後は、後ろの壁のスペースを白く塗って、大きめの絵を飾りたいな、と考えています」(榊さん)
榊さんが、流木と稲穂で作ったお飾り。
収納に困りがちな麦わら帽もこんな風に飾れば◎。壁の色味に良くなじんでいることもポイント。
後編では、「ダイニング」&「榊さん流・見せる収納」をご紹介します。
後半へつづく
writing/rie suzuki
photo/satoshi shirahama