羨ましい!のどかな風景に溶け込む住まい「榊麻美植物研究所」主宰・榊麻美さん〈後編〉
「自分の好きな世界観」や「自分らしさ」を大切にして暮らす方の住まいにスポットをあてる企画「おうち、おじゃまします」。当店のオーナー・谷が、その方のお宅へ伺い、家や暮らしに対するこだわりや考え方についてお話をお聞きします。
第2回目は、「榊麻美植物研究所」主宰・榊麻美さんです。後編では、「ダイニング」&「榊さん流・見せる収納」をご紹介します。
榊麻美さん
静岡県生まれ。アパレル業を経て植物の世界へ。2015年、東京にて榊麻美植物研究所の屋号で活動を開始。2020年、結婚を機に長野・諏訪に移転。苗木の生産と育成のほか、盆栽に使う植木鉢も自ら作陶している。
公式HP(オンラインストアでは作品も販売中)
「植物と共に暮らし、それぞれの個性を知り学び伝える事。山々や野に生きる身近で素朴な草木の魅力をうつわの中に映し出す事。植物とのよりよい向き合い方を伝える事。また植物にまつわる様々なことを自分なりに落とし込み形にしています」(榊さん)
榊さんの「おうち」
ダイニング、寝室、アトリエ、客間、トイレ、バスルームのある平屋
うつわや茶器は、大きさ・形を揃えて並べるとgood
長野県・諏訪市にある築50年の平屋でご主人と二人で暮らす榊さん。まだ住んで半年過ぎとは思えないほど、小物やインテリアが家にしっくりと昔からそこにあったかのように馴染んでいます。
ダイニングには、料理好きの榊さんが集めたうつわや茶器、調理道具も大充実。しまい込まずに、あえて並べて見せているのがとても素敵です。榊さん流・見せる収納術、教えていただきました。
庭から見たダイニング。テーブルはもともと持っていたテーブルの脚部分に古材の天板をのせた手作り。壁にかけている干しかごは実際に梅干しを干す際などに使っている。収納に場所をとるものは壁にかける、というのも真似したいアイデア。
イスは古道具店で購入したもの。
「大きさや形を揃えて重ねると、まとまりやすいですよ」と榊さん。落ち着いた渋めの色合いでしっかりしたつくりの陶器が多い。テイストがある程度揃っていることも、素敵に見える理由のひとつ。
茶器はお盆の上に置くと◎。お茶を飲むときにぱっと手に取れるのもいい。
まだまだある!榊さん流・見せる収納
古いものが好きだという榊さん夫妻。これは古道具屋さんで購入した作業着入れ。部屋の片隅にさり気なく置かれているが、この家にしっくりと合っている。
「フライパンや鍋はこうやって吊るしておくと手に取りやすく、かつ可愛く見える気がします」(榊さん)。
玉ねぎや買い物袋などを入れている布袋。袋に入れて吊るすことで場所を取らず、すっきり。
前編・後編の2回にわたってお届けした榊さんのお宅、いかがでしたか。榊さんの素晴らしい作品の数々は、こんな風に落ち着いた、自分らしくいられる心地よい住まいだからこそ生まれるのかもしれませんね。
取材を振り返って/谷
周囲ののどかな自然や風景とも調和するような魅力あふれる住まいは、都会ではなかなか難しいので羨ましくなりました。置いてあるものひとつひとつに、また、ディスプレイの仕方に榊さんならではのこだわりやセンスを感じましたね。
writing/rie suzuki
photo/satoshi shirahama