シンプルに考える、インテリアの配色。
“好きなものを飾ってみたけれど、空間がイマイチまとまらない...”
そんなときは「色合わせ」を変えてみると良いかもしれません。
今回はLDK(リビング・ダイニング・キッチン)の空間を例に、「いちばんシンプルに考える」インテリアの配色の基本をお届けします!
とは言え、ルールに縛られすぎず「自分にとって心地よいか」を大切に。今よりもう少し統一感を出したいな、という時の参考として見てみてくださいね。
よく聞く「7:2.5:0.5」の法則
いきなり答えを言ってしまうようですが、空間をバランスよく見せる「配色の比率」というものがあります。おすすめとしてよく挙げられているので、聞いたことがある方もいるかもしれません。
1部屋の中にある色を
【7割】 ベースカラー(床・壁・建具)
【2.5割】メインカラー(ソファ・ラグ・カーテンなどの家具)
【0.5割】アクセントカラー(クッション・小物)
上記の配分にすれば綺麗にまとまりますよ、という話。
理屈はなんとなく分かるけれど「実際どうやるの...?!」と迷ってしまいませんか?
よりシンプルな「基本の4色」の考え方
この法則をベースにしつつ、今回はもう少しシンプルに考えてみましょう。
【基本の4色】
・ベースカラー① 壁・天井の色
・ベースカラー② 床の色(木目)
・メインカラー
・アクセントカラー
日本の住宅をバランスよく見せるには、この4色で考えると失敗が少ないと思います!
空間の下地となる、ベースカラーは2色
ベースカラーに当たるのは、下記の2色。
・壁・天井の色
・床の色(木目)
壁や床の延長上にあるドア(建具)についても、「床色に合わせる」もしくは「壁色に合わせる」のがおすすめです。
ただし、複数のドアが並ぶ場合、また床以外にも木目を多く使っている場合などは、ドアにまで木目が入るとメリハリが減って、少しモサっとした印象になってしまいます。
その場合は少し木目の量を減らすか、ドアを壁色に合わせると、すっきりとした印象になりますよ。
印象を決めるメインカラー、個性が出るアクセントカラー
残る2色は、下記の通り。
・メインカラー(濃淡は混ざってOK)
・アクセントカラー
例を元に見てみましょう。
ちょっぴりごちゃっとした印象(上の画像)のお部屋。メインカラーに改善の余地がありそうです。
LDKの空間でメインカラーに当たるものとしては、
キッチン、冷蔵庫、ダイニングテーブルとチェア、ソファ、TVボード、ラグ、カーテンなど...
ざっと見ただけでも結構な数があります!
この部分の色が複雑になると、ごちゃついた印象になるのは必至。
先ほどのお部屋のメインカラーを、グレーにまとめてみました。
ベースカラーで使った2色(上の例ではオークとホワイト)に対して、プラス1色(グレー)と考えるとわかりやすいです。
グレー1色と言っても、濃淡は色々あってOK。
ソファやキッチンの少し濃い目のグレーもあれば、ラグやTVボードの淡いグレーもあり。レンジフードや椅子の脚のシルバーも、仲間と考えてしまって良いと思います。
残るアクセントカラーには、ブラックを入れています。
テーブルやソファの脚、ペンダントライトのコードなどの部分ですね。
同じ空間・同じ家具の配置でも、配色によって見え方が大きく変わるのを実感いただけたかと思います。
基本の考え方を、ちょっぴり応用
基本の考え方は、あくまで「理屈」のようなもの。好きなスタイリングを分解して考えていくと、「自分にとって心地よい」のヒントが掴めるかも。
実際のスタイリング写真でも、配色の考え方を見てみましょう。
(下の画像)まずベースカラーは基本的な、フローリングの淡いブラウンと壁のホワイト。ちょっと変わっているのは、メインカラーが「植物の色」になっているところ!
室内外に多くある植物=グリーンがメインカラーの役割を果たしているため、原則ではメインカラーとなることの多い家具たち(ラタンチェア・ラグ・窓前の低い棚やスツール)には色を入れず、ベースカラーの方に合わせることで、バランスを取っています。
他にも、ガラスの花瓶や、床のクッションの1つにもグリーン系を入れていますね。
アクセントカラーになっているのは、左奥に見える濃いブラウンのデスクとミラー。
ここも技ありで、部屋のコーナーにぎゅっと集まっているのがポイントです。
木目でも床(ベースカラー)とは違う色味なので、あちこち散らばってしまうとアクセントというより、ばらついた印象が強くなってしまいます。
みなさんいかがでしたか?
【基本の4色】
・ベースカラー① 壁・天井の色
・ベースカラー② 床の色(木目)
・メインカラー
・アクセントカラー
まずはここからはみでないように考えると、その後のアレンジもしやすいと思います!
2023.9.27