入江佑子 陶展
2023年6月不動前店にて、陶芸家・入江佑子さんの個展を開催しました。有機的なフォルムで、柔らかな雰囲気をまとう入江さんの作品。その美しい曲線は、土との対話によって生まれるそうです。「とにかく毎日、土に触れて生きていることに感謝します」という入江さん。マグや器などの食器類から、花器やオブジェなどのアートピースまで様々な作品が並んだ展示の様子をお届けします。
メインの壁面には、一点もののアートピース。
様々なカーブが、作品に柔らかさと美しさを与えています。
「ball mug」
「ball cup」
白一色で統一された入江さんの世界。
お皿も独特のカーブを描いた有機的なフォルム。
ハンドル付きのアートピースとスプーン。
手前の円形の作品は「sound stone」。揺らすと砂の音がします。
土には海の砂が混ぜ込んであって、見た目だけでなくその肌触りも特徴。
採集した海岸によって砂の色が異なるので、作品の色に違いが出るそう。そんな背景も興味深い。
オルネドフォイユでは初めての開催となった入江佑子さんの個展。マグやお皿、花器やオブジェなど、約250点が並びました。
制作する上で心がけていることは?という問いに対して、「自然界のものに触れることで不思議と気持ちもリセットされる。そんな軽やかな心地よい気分をいつも保ちながら、制作に向かうようにしています。」という入江さん。シンプルな白一色で表現される作品は、入江さんのそんな自由でフラットな感性により、無限の広がりを感じさせる美しい世界へと昇華されるようです。
「観る」ということだけではなく、触れた時の手触りや質感など、作品を手に取った時に感じるトータル的な「感覚」を大切にする入江さん。今後の活躍が、とても楽しみなアーティストです。