Astier de Villatte ブランドストーリー

白一色で表現される
Made in Parisのブランド
Astier de Villatte

ブノワ・アスティエ・ド・ヴィラットとイヴァン・ペリコーリによって1996年に創業した陶磁器ブランドAstier de Villatte 。
オルネドフォイユでお取り扱いがスタートしたのは2004年から。以降、私たちはこのブランドにしか表現できない独自の世界観に魅了され続けています。
一見クラシックでありながら、モダンで大胆な革新性を併せ持つ当ブランドのクリエイションは、他に類を見ない唯一無二の存在として、ブランド創業から今日まで世界中で多くのファンを獲得しています。

クリエイションの源

Astier de Villatteの陶器は、パリの蚤の市で出会った19世紀の器や、夜中に歩道で拾ったものなど、人々の記憶から忘れ去られた古いものに触発されてデザインされています。

パリのエコール・デ・ボザール(パリ国立美術高等学校)で出会ったブノワ・アスティエ・ド・ヴィラットとイヴァン・ペリコーリの2人は、そこで学んだ彫刻技法を器作りに転用することで、さまざまなアイテムを生み出してきました。

古いものを発想の源としながらも、彼ら独自の視点やセンスで、単なる懐古主義に止まらない、モダンで新しい作品に昇華させているのです。

パリにあるAstier de Villatte

白一色の釉薬

ブランドの代名詞である白い釉薬。その誕生のきっかけは、意外にも偶発的なものでした。

ブランドの創業期はオブジェを中心に制作していたAstier de Villatte ですが、しだいに「鑑賞のみよりも、普段使いできる作品」を目指すようになります。さまざまな試行錯誤の末にスタートしたのが、現在のようなテーブルウエアでした。
その際、デザイナーのブノワが「何かオリジナルで、かつシンプルなアプローチはないか」と考えて生まれたのが、白い釉薬を使うことだったそうです。

当初から計画的に考えられたものではなく、偶然の発想から生まれたクリエイションが、ブランドのその後の印象を決定付けるアイコンになりました。

パリAstier de Villatteの店内

パリ郊外の黒い土

白い釉薬からうっすら透けて見える黒い土。この土も、白い釉薬と並んでAstier de Villatteの陶器の特徴の一つです。

使用される土は、パリ郊外のイル・ド・フランスで採取されたもの。
実はこの土、エコール・デ・ボザール(パリ国立美術高等学校)でブノワとイヴァンに彫刻を教えてくれた先生が使用していたもので、二人は今もこの土を使い続けているそうです。

採取された土はパリの工房に運ばれた後、空気を抜くために手作業で丹念に練り上げられます。地味で力のいる大変な工程ですが、機械化はせず人の手で練ることで、土本来の強さや魅力を発揮しているのです。

ものづくりのスタイル

Astier de Villatte の陶器は1996年の創業以来、パリ唯一の陶器工房として18世紀の手仕事を継承した伝統的な手法を採用し、全て手作業で製造されています。

ゆえに、同じアイテムであっても各ピースは全て異なり、特定の凹凸、空洞、釉薬のムラや小さい穴なども「欠点」ではなく、アイテムに生命と独特の外観を与えるポジティブな「個性」と見なされています。

分業はせず、それぞれの職人が自分の得意とする分野を最初から最後まで作るスタイルで、そこには「美しいものを作る」以外の制約は存在しません。結果として製造期間は長くなり、乾燥期間を含めると、例えばカップの製造には15日程度が費やされているのです。一切の妥協をせず、美しいものづくりに徹するAstier de Villatteの姿勢が伺えます。

クリエイターとのコラボレーション

Astier de Villatteは、これまで多くのクリエイターとコラボレーションし、その世界観を発展してきました。

画家バルテュスの妻である節子夫人とのコラボレーションシリーズ「Setsuko」や、フランス人アーティスト セレーナ・キャロンヌとコラボレートした「Serena」など、共作のシリーズは多岐にわたります。

ブノワとイヴァン、二人のデザイナーを基軸としながら、魅力的な外部のクリエイターとも積極的にコラボレーションすることで、常に新しい世界観を発信し進化を遂げているブランド、それがAstier de Villatteです。

Setsukoシリーズ 猫のティーポット